令和4年度「第50回」労働衛生コンサルタント試験:記述式科目【労働衛生工学】(その12)
GW前に昨年2022の労働衛生コンサルタント試験を使って勉強しました。私の回答案を紹介します。誤答・誤解については、コメント欄でご指摘いただけると助かります。
令和3年以前の「労働衛生工学」の過去問については、こちらの過去ブログをご参照ください。
(3)上記の囲い式フード2台(各々の排風量は(1)の値と同一とする。)を接続した排風機の上流の点(B 点)での静圧を-554 Pa、下流の点(C 点)での全圧を175 Pa とするとき、B 点での全圧[Pa]と速度圧[Pa]及びC 点での速度圧[Pa]と静圧[Pa]を計算せよ。
ただし、フードと排風機の間には、ほかに気流の出入はないものとする。
合流後の排風量は、(1)で求めたQの2倍
Q(B)=64.7m3/分
B地点の断面積は
0.15*0.15*3.14=0.707m2
B地点の流速は、
64.68/0.7065/60=15.25 15.3m3/分
B地点での速度圧は
Pv(B)=15.25*15.25*0.6=139.7 140Pa
B地点での全圧は、
静圧+速度圧=ー554+140=-414 ー414Pa
C地点での速度圧は、B地点と同じ
140Pa
C地点での静圧は、排気系の全圧=速度圧+静圧なので
175=139.7+静圧(P(C)) → 35.3Pa
(4)排風機前後の静圧の差Ps[Pa]を求めよ。
(3)で計算した通り、35.3-(-414)=479 449Pa
(5)得られた排風量Q[m3/min]と静圧の差Ps[Pa]を用いて、この局所排気装置のダクト系の必要排風量と静圧を計算し、解答用紙の空欄に記入せよ。
問3にヒントがあって、ファン選定に使う静圧は、吸引ダクトと排気ダクトの静圧差から、速度圧を差し引いた値をつかいます。
必要排風量は、囲い式フードが二台分なので、(1)の2倍
32.3×2=64.6m3/分
静圧は、(4)で求めた、Psから速度圧140Paを差し引いた値
449ー140=339 309Pa通常、局所排気装置を設計して、排風機を選定するときには、ダクトの静圧差をそのまま使うことが多いのですが、定義は、「排風機前後の全圧差(=静圧差から、速度圧を差し引いた値」なのでそうです。静圧差をそのまま使う場合は、安全サイドに寄せた排風機の選択になると、沼野の御本に解説がありました。(「新やさしい局排装置設計教室」p316)
(6)解答用紙に示した「図使用予定の遠心式ファンの性能表」に(5)で求めた値を×印で図示し、それらを結んだ線を実線で図示せよ。ただし図は両対数で示されており、(5)で求めた値のうち、図の表示範囲外である場合は記入の必要はない。
この問題も、公表問題には、解答用紙が添付されていないので、どんな図があったのかわからないのですが、両対数のグラフだと、補助メモリ線が細かく書けなかったので、自作エクセルの両軸真数のグラフに書き込んでいます。基本的には、同じ傾向なので。
続きます。

にほんブログ村

資格・スキルアップランキング
この記事へのコメント
大変勉強になる情報を配信くださり、ありがとうございます。
1点、(3)で全圧を求める部分で計算式からの解答について確認のためコメントをさせていただきました。
B地点の全圧を求める計算になります。
「ー554+140=-444」とありますが、答えは-414でしょうか。
この計算結果を後の(4)、(5)と使っていきますので影響が大きい
部分かと思っております。
ご確認の程お願い致します。
今年受験良いでしょうか?記述式の試験まで、あと一か月ですね。ご健闘お祈りいたします。